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まかせて安心!!電気保安のパートナー 一般社団法人 東北電管理技術者協会会員

管理技術者のつぶやき51 2 3 4 5 6

自由化という不自由さ

変圧器イメージ      

 2016年の年が明けてまもなく長野県軽井沢町のバイパスでスキー客を乗せたバスが道路から転落し結果、15人もの人命が失われた悲しい事故が起きてしまいました。
 2000年代に改正道路運送法施行、バスの新規路線開設、バス事業自体の免許制から許可制への移行等のバス事業規制緩和により沢山のバス会社、ツアー会社が参入し、経費削減や儲けを第一に考え安全策や規則を無視し、企業同士での低価格の激戦に一般客が巻き込まれた事故だと思います。
「自由化」や「規制緩和」などの言葉を聞くと私たちは何か激安感やお得感を感じてしまう不合理な考えを改めないといけないと教えてくれた事故ではないでしょうか。

 電気管理技術者も「自由化」や「規制緩和」がされ、電気の管理を目的と言いながら機器の販売やリース契約を目的とした業者は少なくありません。お客様から見てもその業者がどんな施工をするのか判らないということはありますが、契約書を確認して、長期の契約を結ばせる・解約すると多額の違約金が発生する・他のお客様紹介で紹介料払います等の業者は契約に注意が必要です。
 自由化と言いながらどの業者でも安心して委せることができない不自由さ、「自由化」や「規制緩和」から生まれた負の副産物でしょう。

バスの事故で巻き込まれてなくなった方々のご冥福をお祈りします。


自由化という不自由さ2(電力自由化)

変圧器イメージ      

 電力自由化という言葉を最近多く聞くようになりましたが、そもそも2000年、特定規模電気事業者から大口需要家への電力小売り販売が自由化が開始され、2005年、50kW以上の需要家(高圧受電需要家)と段階的に自由化範囲が拡大されて2016年4月、一般家庭へ供給している電気もその地域を管轄している電力会社以外の事業者から購入できるということになったのです。多くの小売業者が携帯電話通信費と電気料金やガス料金と電気料金等セットになった料金が新聞広告やTVCMで流れている影響からお客様の争奪戦が繰り広げられているようです。

電力自由化とは

(発電の自由化)
誰でも電力供給事業者(電気を発電する事業者)になれる。
(小売の自由化)
電気を使う者(社)がどこの電力供給事業者から電気を購入するか自由に選択できる。
(送・配電の自由化)
誰でもどこへでも既設の送・配電網を使って電気を送・配電することができる。

ここ福島県でも既設の東北電力株式会社の送・配電網を使用して、北海道や九州で発電した電気を購入することができます。但し、電力会社や電力供給事業者によってはその地域で供給できない場合がありますし、既設の東北電力株式会社の送・配電網を使用していますので中部地方以南の電力供給事業者から電気を購入しても60Hzになることはございません。(北海道・東北・関東・中部の一部は50Hz、それ以外の地域は60Hz)
電気の料金もどの事業者を選んだら良いのかはお客様の契約している電気のプランによって違う様なので各事業者にシミュレーションしていただかないと分からないようです。一方、現在契約している電力会社の夜間蓄熱式機器割引や夜間電力割引などを利用している場合、他事業者に乗り換えた後に「やはり電力会社から電気を」と契約を電力会社に戻しても、これらの割引が対象にならなくなる事があるようなので注意が必要です。

現在(2016年3月)、発送電分離の法整備はまだされておらず、発電と電力の小売りだけが先行しております。
・コスト優先に叩かれた電気はどこまで品質(安定供給)が保たれるのか?
・老朽化した発電所を買い占めている電力小売業者はどこまで安全に安定した発電業務を遂行できるのか?
・真夏や真冬の電力使用ピーク時に予測を上回る使用電力に対応できる策はあるのでしょうか?そのときの電力会社との連携は大丈夫?
・小売業者は契約だけするだけさせて、お客様からの質問に「管轄外だから・・・・」「弊社では電気を売ってるだけで・・・・」という言葉で説明を終わらせようとしないでしょうね?
やってみないと分からない、なってみないと分からない。こんな状態で事が進むことを電気を管理する者としての不安は尽きることがありません。

(写真は周波数計です。51Hzの白い角の上下振幅が一番大きいので51Hzと読みます。Hzと書いてはあるのですがこの写真を見て周波数計だとすぐに分かった方・・・・かなりご年配の方かと・・・・。失礼。)


作業効率の追求と複雑な手順

変圧器イメージ      

「安全第一」誰もが聞いたことのある言葉だとおもいます。作業現場や現場事務所の建物、看板には緑の十字とともに大きな文字で掲げられているところが多いです。それでも労働災害死亡事故は全国平成27年1年間で972人、感電死亡事故だけでも11人と尊い命が失われています。死亡事故に至らなかった怪我や設備の事故は数え上げたら星の数ほどになると思います。
 会社やワーキンググループ内で何か災害や事故が起こる度に当事者に近い人間が全員集まり、事故について振り返り、今後の対策、新しい手順やチェックシート等を追加、今後同じ作業を遂行する作業員はそれらが義務化されます。作業責任者・当事者がいる会社は親会社、元請業者、発注者、各署等への事故の経緯と新しく追加したチェックシートを提出して「同じ事故は二度と繰り返しません」と掲げて事故報告(安全品質向上宣言)が終わります。このチェックシートはこの安全品質向上宣言をする人のためのその場の単なる材料(言い訳)にしかなってないような気がします。果たしてその追加された手順やチェックシートは本当に安全で品質の良い作業に繋がるのでしょうか?

やたらに多くのチェックシートや作業手順が採用され、作業員はそれらが義務化されると、

・新しく追加された手順やチェックシートのせいでまた作業員の作業効率を悪化させていませんか?
・作業内容を遂行する時間よりもチェックシートを書いてチェックしていく時間の方が多くないですか?
・作業員は現場作業ではなく事務所に戻ってきてからチェックシートを埋めていませんか?
・チェックシート作業要員がいて現場作業員と別の人がチェックシートの完成だけをさせていませんか?

作業員は「シートを埋めないといけない」「チェックシートを提出しないと叱られるから」と本来の目的であるチェック(確認)を伴わないチェックシートを完成させることに労力を使うことになります。複雑な手順を生み出しかえって質の悪い作業になりかねません。また違う作業者が違うポイントで災害や事故を起こしてしまうとまた違うチェックシートや作業手順が追加されるようになってしまいます。作業員は山のようなチェックシート、悪効率作業手順の無限地獄に陥ります。

本来、人は何でも省略したがる生き物だと思います。難しいことよりは簡単な方、遠回りするよりも近道があれば近道を通ります。すぐ忘れるし、すぐ集中力も切れてしまいます。作業の責務も人数が大人数になればなるほど個人個人の責任意識は低下する傾向にあると考えます。理想を言えば作業員全員が一つ一つの手順を守って作業員全員が一つ一つの手順を確認してと言うことなのでしょうが、作業員一人一人のレベルや知識や性格も違います。

絶対にここでこのタイミングでやらなければいけないこと、ここでこのタイミングでなくても作業内でやればいいこと、順番を変えれば作業効率が改善すること、手順やチェックが重復するので省略できること等々、チェックシートや作業手順は作業の度、問題点や作業効率等を見極め、常に改善・改良・修正しながらチェックシートとともに作業を進めていくべきものだと考えます。


商用周波数「50Hz」「60Hz」の違いって

変圧器イメージ      

 今更ながら何で?どうして?と後から何を言ってもどうすることもできないのですが、日本は最初から商用周波数が「50Hz」「60Hz」どちらかに統一されていれば国内で使用する機器は一つの規格だけ作れば良かったのでもっと楽だっただろうに・・・・なんて考えることもあります。
新幹線も九州縦断や青函トンネルを通って北海道まで通じた今、もし日本全国同一の周波数だったら、東京駅で乗り換えなくても北海道から九州まで直通の新幹線が存在したのかもしれません。東海道新幹線は周波数の境界線である富士川から東側すべて、東京駅まで60Hzの電源を周波数変換変電所からわざわざ送電供給し運行しているようです。

「商用周波数50Hz地域に住んでいる」と、特別にそのことを意識して考えたことはございませんが、
商用周波数60Hzだと
・同じ動力機器(誘導電動機)を運転させても仕事率が良い。(同じ時間でもポンプで水をくみ上げる量が多い。電動機の回転数が多い。他)
・同じ容量の変圧器を設計すると鉄心が小さくできるので軽くなる。(変圧器交換の時クレーンが少し小さくてすむかも。いつも持ち歩いている継電器試験器も軽くなるね。)
商用周波数60Hzが良かったなー。なんか羨ましい。
んん〜っ?商用周波数50Hzの利点は何?・・何?・・・・見当たらないね・・・・「50」だから電気計算がしやすいとか・・・・それだけかい?・・・・50Hz用の変圧器を60Hzで普通に使える。逆は無理だけど。これは利点じゃないかな。

あれ?待てよ、絶縁耐力試験するときは商用周波数60Hzの場合充電電流が50Hzより周波数が高い分多く流れちゃうね。リアクトルの電流は逆に50Hzより周波数が高い分流れなくなるから交流耐圧は必然的に荷物が多くなるね。試験器軽くなってもリアクトルの数が増えたのでは意味がないかな。(電気管理技術者ネタですが・・・・。)

やっぱり商用周波数50Hzでいいです。


保安用品の適正使用

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 月次点検や年次点検にかかわらず、電気設備点検の時は穏やかな天気を願ってしまう私は、毎日天気予報を祈るようにに見てしまいます。台風が近づいてくる、突風が吹き荒れる、豪雨に遭う等々、こんなことが予定していた点検と重なってしまうと一気に気持ちがブルーに・・・・私は梅雨や長雨なんて季節も大嫌いです。
「○○地方では豪雨、激しい突風に注意が必要です。・・・・・」
こんな報道を今にも飛ばされそうになっているリポータの実況をテレビで放送しているシーンをよく見ます。「河川や沿岸には近づかないで下さい。」と言いながら自らその場所に立って実況しなければならない。なんだか矛盾しているようにも感じますが必死さや本当の危険さを放送しなければならないのでしょうか。リポータって本当に大変なお仕事ですね。定点カメラの映像だけではじゃダメなんでしょうかね?

そんな危険な場所で実況しているリポータのあるところに目が行ってしまいます。

それは保安帽(ヘルメット)のかぶり方です。保安帽は頭に乗せるものではありませんかぶるものです。
保安帽をかぶるのにお洒落さを要求する人はテレビ局にも視聴者にもいないと思います。保安帽から前髪をわざわざ出さなくていいです。おでこも保安帽の中に入れましょう。あごひもも忘れずに。(すべてのリポータではありませんが・・・・。)
危険さを放送しなければならないのであれば尚更、安全を意識した保安用品の適正使用をし、自分の身は自分でしっかり守りましょうね。


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