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まかせて安心!!電気保安のパートナー 一般社団法人 東北電管理技術者協会会員

管理技術者のつぶやき21 2 3 4 5 6 7 8 9 10〜

サーモグラフィーカメラの簡便さ

変圧器イメージ      

 常温においては超電導(超伝導)となる電気材料が未だ開発されていないため電気が流れたり、電気を使用すると必ずと言っていいほど発熱する。電気機器には必ず使用する電圧やどのくらいの電流が使用可能であるのかを示す定格というものが定められており、この定格を超えて使用したり、また、電路を締め付けているビスやボルトの緩み等があるまま使用すると急激な発熱によって発煙や発火することがある。発火に至らない程度の過負荷状態でも長期に渡って使用すると、熱的要因による絶縁劣化や絶縁物が炭化し、ここから漏電や短絡事故につながる場合がある。   


変圧器イメージ

 月次点検時にこのような高温状態を発見できれば未然に電気事故を防ぐことができるのだが、充電部を素手で触れるわけにもいかないので放射温度計(写真上)で温度の測定を近年まで行っていました。この放射温度計は測定時間が早く、測定箇所にポインター(赤いレーザー)が出てきて測定している箇所も判りやすいのだが、ブレーカーの数が多いなど測定ポイントが沢山ある場合は不向きである。
(変圧器やコンデンサの筐体は測る場所によって温度が違うので繰り返しの測定を強いられる。) 

     
変圧器イメージ

 現在 、月次点検時に大活躍しているのがサーモグラフィーカメラ(写真中)です。
数年前までは一眼レフカメラを大きくしたみたいな形をしていて、測定や撮影には複雑な操作を要求され取扱いにくく、国産高級車1台かるく買えるような値段で全く手のでないものでしたが、近年機能を抑えた(解像度縮小やサーモグラフィー画像のみ表示)低価格のものが数多くメーカより発売されてきたので思い切って自分の点検に取り入れました。
測定は一目瞭然(写真下:高圧コンデンサを測温)、中心温度表示、下部の温度バーで画面内のすべての温度が表示される。月次点検の効率がかなり上がりました。
以前、お付き合いのあった電気工事の統括責任者の口癖で、「いい仕事はいい道具で決まる。」でしたが、少し分かったような気がしました。


乱立された電気保安法人という団体

変圧器イメージ      

 電気保安業務においても大幅な規制緩和がされ、数多くの電気保安法人が名乗り出て乱立されました。
その電気保安法人の中には月次・年次点検を疎かにし、全く電気保安の業務を遂行していないで毎月の請求書だけ届くと言う質の悪い業者もあります。
また電気保安業務をはき違え、金儲けだけを目的にしている業者の営業が訪問して来て「現在の使用電力をリアルタイムで監視できる装置(デマンド監視装置)を取り付けたら電気代をかなり節約できます。」等と言って契約を迫り、7年を超える期間高額なリース契約を要求されると言った悪徳の業者もいます。
デマンド監視装置を付けただけで勝手に電気代が下がることは絶対にございません。お客様で稼働している電気機器を業務に支障のない最小限の台数に停止していただかないと効果はありません。
もし、お客様の尽力により電気代が下がったとしてもその分この業者に高額なリース代を払っていかないといけないのであまり意味がないと思います。この業者と一度契約書を交わしてしまうと7年を超える間は途中で解約できず、解約にはこれまた高額な違約金を請求されるそうです。

企業同士の契約ではクーリングオフ制度は適用外です。契約書を交わす時は慎重に!

契約書の内容は確認されましたか? その契約は途中解約はできますか?

契約期間が設けてあって途中解約すると違約金が発生しませんか?

 デマンド監視装置 電力会社の電気料金30分毎の使用電力の平均値が一番高いところが基本料金、電気の総使用量、燃料調整費を合わせた料金が請求される仕組みになっている。この基本料金は1年間継続されるため、なるべく一度に多くの機器が稼働するような運用を避ける目的で電力会社の取引電力量計にセンサーを取り付け、現在の使用電力量の表示及び設定値超過を警報でお客様におしらせする装置。


エネルギー資源を大切に

変圧器イメージ      

 絶縁抵抗測定、接地抵抗測定等の測定器は手軽に測定できる反面、測定に必要な電源は乾電池を使用しております。
使用する乾電池は単3型乾電池8本とか6本など多量を平気で要求され、また乾電池を測定器に入れたままにしておくと次使う必要なときに電池切れに遭いそのたびにコンビニに慌てて向かうといったことが何度かありました。
測定器を使用しないときは電池を抜いておくと言ったマメな人間であればいいのでしょうが・・・・しかも、抜いた電池も測定器毎に残量が違うのでどの測定器で使用していたかを電池に表示しなくてはいけませんのでとても面倒で・・・・。

 所有している測定器の電池の数を数えてみました。
単1型乾電池・・・・ 4本
単3型乾電池・・・・72本
単4型乾電池・・・・29本
単6型乾電池・・・・ 1本
006P型電池 ・・・ 6本
LR44  ・・・・ 6コ
CR2025・・・・ 2コ
CR2032・・・・ 8コ
測定器でこれだけ使用してるとなると年間、どれだけの電池を
消費しているのか考えるだけで怖くなってきました。


変圧器イメージ

 昔、ラジコンを動かすのにニッカド電池というのを繰り返し充電しながら使用していたのを思い出しました。
現在主流?なのはニッケル水素乾電池らしいです。マンガン、アルカリ乾電池と同じ形をしていますがアルカリ電池の1.5Vに対してニッケル水素乾電池は1.2V。電池を8本使用する測定器はアルカリ電池で12V、ニッケル水素電池は9.6Vなので測定器に使用出来るのか少し不安でしたが、測定器のバッテリーチェックでは表示が少し低いものの判定はOKですし、測定も問題なく使用出来ているのでニッケル水素電池に入れ替えることにしました。アルカリ電池よりも保ちは少し悪いのですが使用にはなんとか耐えうるという感じです。
充電器も12本いっぺんに充電できるものを3台購入しました。
(安価でしたがリフレッシュモードがついている優れもの。)
ニッケル水素電池が12本空の状態から満充電までの電気代
も1円未満(25円/kwhで計算)なのですぐにアルカリ電池代の
元は取れると思います。充電は2ヶ月に1回程で済んでおります。

     
変圧器イメージ

 単3型乾電池が2本入る単1型乾電池に変換できるスペーサーも購入しました。これで単1型乾電池がいらなくなり測定器も少し軽くなりました。


植物生長の早さ

変圧器イメージ      

 冬の間はあまり気になりませんが、初夏から夏にかけて敷地内の植物(植木や雑草)の生長が著しく、時には電気設備に悪影響を及ぼすことがあります。
 右の写真はお客様敷地内に植えてあった植木がお客様設備の架空線に接触している様子です。接触してもすぐに問題が発生するわけではございませんが、この状態を置いたままですと風が吹くたびに電線の被覆が枝で擦れて導体(電路)がむき出しになり、雨が降ったとき枝を電気が伝って地絡(電路以外を電気が伝って地面に電気が逃げてしまう事故)してしまうことが考えられます。
こうなる前に早めに年次点検(停電)を計画し、枝の伐採をお客様に計画していただきます。
 そのほかにもつる植物やつたの生長の早さには驚かされることが多いです。



変圧器イメージ

 今まで電気設備の周りに生えてくる植物を全部「雑草」の一言で呼んでいましたが、これ(写真)がヤワな除草剤では太刀打ちできない憎き「スギナ」です。アスファルトを押しよけて生えてくる程強力な生命力の持ち主です。お客様電気設備の近くに植木や花壇がなければこのスギナを枯らしてくれる除草剤を散布してきます。
 液体の除草剤は容器から漏れたりこぼしたり扱いが面倒ですので、粒状の除草剤を重宝しています。


刹那の恐怖

変圧器イメージ      

 冬が終わり、暖かい日が続くようになってくると同時に覚悟しなければならないのが落雷による電気事故です。
 電力送電線機器に落雷すると電路で短絡(ショート)、雷の規模や直接雷によっては送電線を断線させてしまうこともあります。
 直接電気機器に落雷しなくても、落雷した雷の影響で周辺地面の電位が上昇してしまい、地面から電路の絶縁抵抗が小さいところを絶縁破壊し電路方向に電流が流れ、機器を破損してしまうこともあります。
 積乱雲を見たり、空がゴロゴロ鳴り始まると「落ちるなよ。落ちるなよ。」と独り言をつぶやいております。


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渡辺電気管理事務所

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